『起業の天才』を読んでみた【超面白い本でした】
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『起業の天才』を読んでみた【超面白い本でした】
ここでのテーマは『起業の天才』を読んでみた、です。
結論というかお伝えしたいことは、すごく面白かったので、ご紹介します。
こちらです。
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『起業の天才!-江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』
今日は、せどりの話ではなくて、面白かった本のご紹介です。
でも、目からウロコがたくさん落ちましたので、ぜひお付き合いください。
さて、リクルート事件って知ってますか?
わたしと同世代なら、ぼんやりとでも記憶してるかもです。
1988年、リクルート創業者の江副浩正さんが政界の要人にわいろを贈った事件です。
当時の竹下内閣が総辞職に追い込まれた戦後最大の汚職事件とも言われます。
※国会答弁では”江副なにがし”という言葉が飛び交いました。
それで、わいろで贈ったものは、リクルートコスモス社の上場前の未公開株。
このくらいまでは、わたしも記憶してました。
それで、ここからがこの本の深掘り。
そもそも、未公開株って、わいろになるのか?
ならない。
なぜなら、利益が出るとは限らないから。
なのに、なぜ立件されたのか?
それは、マスコミの世論操作。
違法とはいわず「濡れ手で粟で、儲けてる人がいる、けしからん!」に対し、世論が大きく反応。
検察が動かざるを得ない状況がつくられました。
当時の朝日新聞の記事です。
↓↓↓
※たしかに違法とは書いてないです。
背景には、長い、いざこざがありました。
もともとマスコミ、特に新聞社はリクルートを目の敵にしてました。
なぜなら、既得権益を奪われたため。
リクルートが創業後、最初に始めたのは就職情報誌。
それまで求人情報といえば、新聞が独占していたのにそこに割って入られた感じです。
それから、次に始めたのが住宅情報誌。
これもそれまでは、新聞の折り込みチラシが情報提供を独占。
新聞にとっては大切な広告収入が削られることになりました。
根深い恨みがあったとのことです。
ただ、江副さんは、そんなことより、はるか未来を見ていました。
産業構造が”モノを売る”から”情報を売る”へ変わるのを見越してただけだったとのこと。
実際、21世紀になって、覇権はGAFAに代表されるネット産業になりました。
ここからはわたしの考察です。
いろいろな示唆がありましたが感じとったひとつは、新聞が事件性のないところからスクープしたように、人は既得権益を奪われるのをとてもいやがるということ。
ただ、日本ではそこかしこに、巣くっています。
わたしも、ごくごく小規模ですが、これまで、何回か、既得権益をはがしたことがあります。
具体的には働かなくなった取引先の契約を打ち切りました。
とてもいやがるどころか感情的に攻撃されたこともあります。
そんなことまで、思いをはせることのできる本でした。
わたしは暇なので本は年間1000冊くらい読みます。
今のところ、今年のビジネス本のTOP1です。
ぜひ読んでみてください。
ということで、ここのテーマでのお話は以上です。
P.S.
また本の話に戻りますが、もしも江副さんが逮捕され、引退を余儀なくされることが無かったら、それから”失われた30年”ともいわれる日本の衰退はいくらかでも抑えられたのではないかという分析もありました。
なぜなら、江副さんは、グーグルが考案する20年以上前に、グーグルマップそっくりのソフトを試作。
さらには、Amazonがまだ誕生していないときに、今のAmazonの主力事業であるクラウドサービスを構想していたとのこと。
同じくリクルート事件で、逮捕された大物、NTT初代社長の真藤さんと足並みが揃えられたら日本の未来が変わっていたかもです。
実際に、当時、NTTは時価総額で世界でNo1の企業でしたのでね。
日本はブイブイ言わせていた時代でした。
P.P.S.
ついでですが、当時のリクルート社内がどうだったかというと、わたしの大学の1年上の先輩が、リクルートとリクルートコスモスに就職されてたので聞いた話です。
チェッカーズの『涙のリクエスト』の替え歌で、『涙のリクルート』というのが作られ、「オレの贈った銀のロケット♪」箇所が、「オレの贈ったコスモスの株♪」と替えられ、当時の社員は大合唱してたそうです。
ちっとも反省の色がありませんが・笑、さすがの企業文化。
リクルートは、その後、倒産することなく、発展を続けてますね。
それでは。お付き合いいただき、ありがとうございました。
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